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砂の城:荻原浩

会社を解雇され、離婚をし、家もなくなった男が行き着いた先はホームレス。
彼は、公園で寝泊まりするようになりますが、そのうちに、公園の隅でいつも占いをしている男に話しかけるようになり、占いの客引きを始めます。
その公園には、もう一人、いつも寝ている男前の大男がいます。
占い師とホームレスの大男、この二人を仲間に誘って、男が考えたのは宗教を立ち上げることだった…。

前半は、ホームレス生活の厳しさ、食事にありつけたときのありがたさ、そして宗教を立ち上げるために一獲千金を狙い、すったもんだがあって宗教活動を始めます。
一つ一つ計画を慎重に実行して、信者を獲得して徐々に噂を広めて拡大していく様はサクセスストーリーを見ているようです。
結局は、小手先のトリックを使って相手をだましているようなものですが、一度社会のどん底を見てしまった男は、ホームレスにまで身をやつさなければならなかった社会に反撃するとばかりに快進撃を続けます。

徐々に宗教活動が拡大していく様は、なんだか爽快なものを感じます。そして読み進めるうちに、彼の行く末が心配になってきます。
だんだん、心配事なども増えていき、お金は満たされているのに心は満たされなくなっていきます。
せめて、最後は幸せな結末になってほしいなと願いながら読んでしまいました。

サスペンスでもないし、コメディでもなく、不思議なジャンルの本だなと思いました。
ストーリーはとても面白かったです。

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