季節のない街:山本周五郎
山本周五郎がたまたま目に入ったので、手に取ってみたのが「季節のない街」でした。
ドラマや映画の原作に取り上げられている作家なのできっと面白いのだろうという感じで軽い気持ちで選びました。
内容としては、ある下町の人たちの生活ぶりを描写した短編集です。
そこに住んでいる人たちが貧乏をしていたり身体が不自由であったりするのですが、その中で送っている日常生活を読むことで、まるでそこに自分も住んでいるかのような錯覚に陥ります。
実際、そういう部分が絶賛されているポイントのようですが、私ははっきりとした目的があり、それに向かって話が二転三転しながら突き進んでいき、解決する、というようなわかりやすいストーリー展開が好きであるため、このような明確なオチがなく、日常生活を垣間見る系統の話は面白いとは感じませんでした。
それでも最後まで読み進めることができたのは、著者の文章に無駄がなく、読みやすさや表現が秀逸であることを示しているのだと思います。
山本周五郎といえば、辞退しているものの、数々の賞に選ばれる作家であるため、その内容は好きな人が読めばのめり込めることは間違いないと思います。
単純に私には合わなかった、ということのようです。
関連記事
母性:湊かなえ
「母性」というタイトルの映画が上映されるということを以前に知り、それ以来、原作の母性を読んでみようと思っていました。 話は、自分の母親のことが大好きで、いつまでも子供として母親にかわいがられていたいと…続きを読む
ソロモンの偽証:宮部みゆき
映画化されてもいるし、前からあるなとは思っていたけれど、3部作(文庫本だと6冊)のため長いからなかなか手を出せずにいた、ソロモンの偽証を読んでみました。 映画も見たことはないのですが、あらすじで学校内…続きを読む
ゴジラ-1.0(映画)
ゴジラと言えば日本が誇る怪獣映画です。 多くはゴジラが現れて町を破壊するため、どうやって追い払うか、ということをテーマとして描かれるか、もう一匹別のモンスターが現れて、それをゴジラが撃退する、という話…続きを読む
死刑にいたる病:櫛木理宇
前に、「死刑にいたる病」という映画が公開されるというCM(現在は既に公開は終わっています)を見たので、原作本を読んでみました。 死刑判決を受けた連続殺人犯が、一件だけ自分の罪ではない、ということで、そ…続きを読む
深い河:遠藤周作
しばらくミステリー物ばかり読んでいたので、別のジャンルを読もうということになり、たまたまネットで紹介されていた旅物を読むことにしました。 そのうちの一冊として紹介されていたのが、「深い河」でした。 遠…続きを読む
砂の城:荻原浩
会社を解雇され、離婚をし、家もなくなった男が行き着いた先はホームレス。 彼は、公園で寝泊まりするようになりますが、そのうちに、公園の隅でいつも占いをしている男に話しかけるようになり、占いの客引きを始め…続きを読む
連続殺人鬼カエル男:中山七里
数年前に動画配信サイトの無料枠で「連続殺人鬼カエル男」というドラマが配信されていました。 そのときに興味がわいたものの、結局見ないでそのままにしてしまいました。 それからしばらくして、その原作が小説と…続きを読む
まっしょうめん!:あさだりん
わたしの息子が剣道をやってみたいということで道場に通い始めました。 といってもいつまで続くかわからないので、まずは竹刀だけ買って習わせています。 竹刀は消耗品のため、特に小学生用などは2000円程度で…続きを読む
あんじゅう―三島屋変調百物語事続:宮部みゆき
「あんじゅう―三島屋変調百物語事続」は、三島屋変調百物語シリーズの第2巻です。 主人公おちかが、この世ならざるものの仕業と思われる体験をした人たちから、その不可思議な話を聞く、というストーリーです。 …続きを読む
55歳からのハローライフ:村上龍
サスペンス続きだったので、別の話を、と思い手に取ったのが「55歳からのハローライフ」です。 定年を前に仕事を辞めた人、仕事をなくした人たちの、これからどうしようか、という困惑とそこから前向きになる過程…続きを読む