Photoshop/Illustrator:イラストを取り込み線を整えたうえで着色する
Photoshopでイラストを取り込み、白黒の線画にしてから着色する方法について、これまで2回紹介してきました。
しかしこの方法の場合、白黒の2階調化をしてしまうため、ザクザクした線になってしまいます。
今回はIllustratorでイラストを取り込んで一旦パス化して線を綺麗に整えてからPhotoshopで着色してみました。
Illustratorでイラストを取り込む
スマホでとった画像をIllustratorに取り込みます。
今回はトカゲのイラストです。
取り込んだ際は影なども映りこんだり、他の絵も入っていたりしますが、気にしません。
まず、「画像トレース」をクリックします。
すると、以下のように白黒の画像として変換されますが、線がかすれてしまっています。
上の「画像トレースパネル」をクリックします。
「しきい値」を「多く」の方にスライドしていきます。
この場合は200にしました。
「プレビュー」にチェックを入れておくと適用する前に結果を見ることができます。
これで大体の線が見えるようになったら「画像トレースパネル」を閉じます。
以下のように、トカゲの線はすべて表示されました。
右上などに余計な黒ができてしまいましたが、これは後で処理をするので気にしません。
「拡張」をクリックします。
以下のように線画がパス化されます。
消しゴムツールを選択し、画像を拡大したうえで、はみだしている線などを消していきます。
余計な線を消す作業は今やらずにPhotoshop上でやっても構いません。その場合は、この時点で.aiファイルとして保存して、「Photoshopで着色する」に進みます。
こうして余計な線を消した状態が以下のものです。
消しゴムツールで消したところもパスが残ります。
このときまだ、右上の黒い塊や左側の他の絵は消しません(消しても構いません)。
ここまでしたら、「ファイル」→「別名で保存」を選択して.aiファイルで保存します。
Photoshopで着色する
先ほどの.aiファイルをPhotoshopで読み込みます。
取り込んだのち、右上の黒い塊や左側の他の絵を範囲指定ツールなどで削除してしまいます。
以下のように削除した部分は透明ピクセルになります。
「塗りつぶしツール」を選択し、「隣接」のチェックをはずした状態で、透明な部分を「白」で塗りつぶします。
一か所塗りつぶすと、すべての透明ピクセルが白色で塗りつぶされます。
画像を微調整します。
まず左前脚の指の部分に隙間が空いているのでブラシツールで線をつなげます。
このほかも線が途切れているところをブラシツールでつなげます。
消したい部分は消しゴムツールや部分選択ツールで削除した後に、塗りつぶしツールで白く塗りつぶします。
「選択範囲」→「すべてを選択」を指定します。
[Ctrl] + [X]で切り取ります。
右側のパネルをレイヤーからチャネルに変え、「新規チャネル」を追加します。
新規に作ったアルファチャンネル上で[Ctrl] + [V]で貼り付けます。
「選択範囲」→「選択範囲を読み込む」を指定します。
「反転」にチェックを入れて「OK」をクリックします。
レイヤーパネルに変え、「新規レイヤー」を追加します。
「編集」→「塗りつぶし」を指定します。
内容を「カラー」にして「OK」を指定します。
以下のように線画ができあがりました。
新規に追加したレイヤーの名前をわかりやすいように「線画」にしました。
「自動選択ツール」をクリックし、上の「隣接」のチェックを入れてから線が描かれていない部分をクリックします。
「選択範囲」→「選択範囲を反転」を指定します。
「レイヤーパネル」で「新規レイヤー」を追加します。
新規レイヤー上で、線画の内部に黒以外の色(この場合は赤)で塗りつぶします。
※塗りつぶしツールも「隣接」にチェックを入れておきます。
この色を塗ったレイヤーを線画レイヤーの下に持っていき、白く塗りつぶすと以下のようになります。
ここから着色するには、線画レイヤーを複製します。
色をレイヤーごとにわけたい場合には線画レイヤーを複数コピーしておきます。
コピーした線画レイヤー上で塗りたい箇所に塗りつぶしツールで色を付けていきます。
今度は影をつけていきます。
線画レイヤーを複製して一番上に持っていきます。
自動選択ツール(隣接にはチェックを入れる)を指定して、複製した線画レイヤーの内部をクリックします。
鉛筆ツールを選択し、塗りたい色にして、着色したい部分のうち、選択ツールの範囲ではないところに線を引きます。
塗りつぶしツールにして、色をつけたいところをクリックすると以下のように塗りつぶせます。
同じようにして色を付けたいところを塗っていきます。
これで完成とします。
関連記事