医者が絶対飲まない薬!?
巷では医者が患者には処方するけれど、自分では飲みたくない薬が存在するという話が出回っているようです。対象となる症状は、風邪のような軽度なものから、糖尿病、認知症、脳卒中などの重度なものまで幅広くあります。
薬によっては、効果があまり望めないものや、効果が強すぎるもの、効果はあるものの副作用が強すぎるものなどがあり、ある病気を治すために別の病気を発生させてしまうこともあるようです。そのため、医者は自分では飲むことはまずないだろうと述べています。しかし、何も知らない患者は、病院に行ったからには薬を処方してもらわなければ気が済まない、という一面もあり、そういう場合を考慮して仕方なく何かしら薬を処方してしまうようです。とにかく、すぐに治るような高い効果を持つ薬は、別の面で危険であるということかもしれません。
花粉症/鼻炎
フルチカゾン
副腎皮質ホルモンの外用薬で、いわゆるステロイド剤です。花粉症や鼻炎の症状を抑える効果はありますが、副作用として細菌やウイルスが増殖し、感染症の悪化を招いてしまいます。また、傷の治りを遅らせる作用もあるので、外傷や鼻血などがある場合には、注意が必要です。
フルチカゾンは、コルチコステロイド剤の一種で、花粉症(アレルギー性鼻炎)のほか、気管支ぜんそくの治療にも用いられます。ステロイドにはアレルギーや炎症を抑える作用が強く、1~3日で改善が見られます。
フルチカゾンを用いた商品名としては、フルナーゼ、キリガミール、スカイロン、ファビ、フルチカノーズ、プロチカゾン、フロラーズ、ミリカレットなどがあります。
また花粉症ではなく、ぜんそくの治療薬として処方される場合も、急性副腎不全になるという報告もされているようです。
シダトレンスギ花粉舌下液
花粉症の根治が期待される免疫療法薬。3年以上毎日投与する必要があり根拠が要求されます。医師によってはアレルギー源となる花粉成分を投与するので危険性が伴うという意見もあります。
シダトレンスギ花粉舌下液は、スギ花粉による花粉症を根治できると期待される新しい治療法で、2014年10月から保険の適用が認められています。この治療法は、舌下免疫療法と呼ばれ、舌の付け根の部分に、薬剤を数滴たらして数分間維持した後に飲み込む、という服用をします。ヨーロッパなどではスリット減感作療法という名で広く知られている方法で、世界保健機構も推奨している治療法でもあります。
これまで、スギ花粉に体を慣らしていく治療では、注射による減感作療法が一般的でしたが、1週間に2回の通院が必要で、全体で数か月かかるために、通院の手間などがネックとなっていました。それに対し、舌下免疫療法は、医師の指導を受けて、自分で行うことができます。通院は2週間に一回、2年目からは2か月に一回で済むのも利点です。しかし、必ず毎日行わなければならず、途中で中止してしまった場合には、再度医師の診断を受ける必要があります。
また、処方や一回の量を間違えると、重篤な副作用としてアナフィラキシーショックを引き起こす可能性があります。治療方法も舌の裏に数分(2分間)薬液を留まらせてから飲みこむ(吐き出してもよい)、ということで、途中でうっかり飲み込んでしまうこともあるかもしれず、実践は慣れるまで難しいように感じます。また、この治療をした後、5分間は食事等は禁止されます。治療は最短で2年、通常は3~5年継続する必要があるため、かなりの根気が要されます。
デポステロイド
1回の注射でシーズン中の症状を止められるステロイド薬ですが、依存性や副作用が強く、糖尿病や骨粗鬆症、感染症を引き起こすことがあり、花粉症の治療のために使うにはリスクが高すぎると思われます。
ステロイド副腎皮質ホルモンを筋肉注射することから、医師の間ではステロイド筋注と言われます。非常に強力な効き目を発揮するテポステロイドですが、アメリカでは花粉症治療としては適さないとされています。長期間効き目が持続する理由は、長期間体内に薬剤が残留するためです。
副作用としては、顔が腫れあがる満月用顔貌、月経異常、委縮などの駐車部位障害のほか、副腎皮質機能障害も報告されています。特に急性副腎不全はわかりにくい症状であるため、突然死として処理されることもあります。1年に1回の注射なので大丈夫かといえば、そうではなく、それだけ身体に負担をかける強力な薬剤を注入していると考えると、花粉症の根治には至らないのであれば、毎年副作用を心配しなければならないことに比べると、リスクが高すぎる治療法です。
製品名としては、ケナコルトAやデポメドロールなどがあります。
下痢
ロペラミド
下痢を抑える薬ですが、ウイルス性の大腸炎による下痢は、体内のウイルスやいたんだ腸組織を排出する必要があるため、薬によってその下痢を止めてしまうとウイルスが排出されずに悪化することがあります。
ロペラミドは止瀉薬の一種で、腸の運動を抑え、腸管での水分の吸収を増やします。特徴としては、薬物の9割方が腸肝循環系に吸収されるため、腸管にのみ効果を発揮することです。この結果、強い下痢止め作用をもたらします。しかし下痢を一時的に止めることを目的とした対症療法薬なので、O157や赤痢菌などの感染性の出血性大腸炎や抗生物質を服用したことによる偽膜性大腸炎、潰瘍性の大腸炎には用いることはできません。また肝臓疾患のある人や幼児、高齢者にも適しません。急性の下痢の場合、下痢を止めることよりも原因を見極めることの方が重要ですので、やみくもに下痢を止めてしまうのは危険を伴います。
高血圧
アムロジピン
非常に効果が高い薬ですが、強すぎて血圧が下がりすぎてしまうことがあるようです。
アムロジピンは、高血圧治療薬及び狭心症治療薬として世界中で用いられている実績があります。動脈血管の平滑筋の収縮に必要なCaイオンの流入を妨げることで、末梢血管(動脈)を拡張させ、血圧を下げます。心臓に血液を送る冠動脈も拡張するため、狭心症発作に有効とされています。
効果の発現はゆっくりしているので、すぐに効かないなどと、服用量を増やしてはいけません。副作用が少なく、効果の持続時間が長いことで、アムロジピンは他の降圧剤よりも用いられる傾向にあります。
商品名としては、ノルバスクやアムロジンがあります。
ニフェジピン
副作用として強い頭痛を訴える患者もいます。
ニフェジピンは、血管拡張薬の一つで、高血圧や狭心症の治療に使用されます。上記アムロジピンと同じくCaイオンの流入を妨げる効果があり、こういった作用を持つ薬をカルシウム拮抗薬といいます。
ニフェジピンは、副作用として顔面潮紅や頭痛などの症状が現れます。これは急激に血中の薬物濃度が上昇するためです。
商品名としては、アダラートなどがあります。アダラートは改良が重ねられており、副作用を軽減したり、24時間という長時間の薬効をもたせたりされています。
カンデサルタン/バルサルタン他
アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)という薬です。慢性肝臓病を患う患者に投与すると悪化することがあると言われており、肝機能低下についての検査が必要になります。それ以外では臓器への負担は少ないとされていますが降圧効果も低く投薬そのものに疑問がもたれています。
アンジオテンシンIIは、血圧を上昇させる物質です。この物質がアンジオテンシンII受容体に作用すると、血圧が上がってしまいます。そこでカンデサルタンはアンジオテンシンII受容体を阻害する薬効があります。アンジオテンシンIIの働きを抑制することは、腎不全を防ぐことにもなり、臓器保護作用があるとされています。
カンデサルタンの商品名としては、ブロプレス、エカード配合錠などがあります。
また、バルサルタンにも同様の薬効が備わっているとされていますが、ノバルティスファーマが製造していた薬において、日本で実施された臨床研究におけるデータの不正操作が明るみ出たことにより一連の論文は撤回されています。バルサルタンには確かに降圧効果はあるようなのですが、論文には血管障害の予防にも有効であるという内容が書かれていました。しかし、この部分に操作があったようです。
バルサルタンの商品名としては、ディオバン、コディオ配合錠、エックスフォージ配合錠などがあります。
高脂血症
イコサペント酸エチル
高脂血症の検査値は下がるので効果があると考えられていますが、副作用として出血がおこり、死亡率が高いとされており、危険な薬と言われています。
別名エイコサペンタエン酸(EPA)と言われるこの薬は、免疫や凝結反応、炎症などにおいて、過剰な反応を抑えることで、血小板凝集抑制作用をもたらします。このため、血栓の予防や閉塞性動脈硬化症、高脂血症に効くとされています。EPAは不飽和脂肪酸のことで、イワシやサバ、サンマなどの青魚に含まれる成分と同じです。
毛悦液が血管内で固まりにくくなるため、動脈硬化を予防することになります。また、血中のコレステロールやトリグリセリドといった中性脂肪を減らす効果もあるため、高脂血症を予防することも期待されています。
即効性はなく、副作用も少ないのですが、血液が固まりにくくなるということは出血性の疾患を発症した場合には、血液が止まりにくくなり、危険な状態になることもあります。そのため、消化性潰瘍、尿路出血、毛細血管脆弱症、血友病などの患者には用いることはできません。
商品名としては、エバデール、イコサペント酸エチル、ロトリガなどがあります。
ブラバスタチン/アトルバスタチン他
スタチン系の薬剤のことです。これらの薬剤は高額なうえ、効果もあまり見られないと言われています。その上、副作用として心不全を引き起こすことがあります。
血液中のコレステロールを減らす効果があるとされています。
胃潰瘍/胃炎
エソメプラゾール
人種によっては効果が薄いこともあるようで、日本人にはあまり効果がないという意見があります。効果があった場合でも副作用として便が緩くなるようです。逆流性食道炎の治療にも使われます。
インフルエンザ
オセルタミビル
いわゆるタミフルのことで、過去に報道されたように、投薬された患者によってはひどく興奮し、高いところから飛び降りたいという衝動に駆られることもあり、危険な薬という印象があります。
うつ病
バロキセチン/フルボキサミン他
副作用が強く、体重増加や性機能障害、頭痛、吐き気の症状を訴える患者が多くいるそうです。
ミルタザピン/ミルナシプラン
患者に本薬と偽薬を投与して効果を見る欧米での試験では、偽薬の方が効果があったという報告もされており、その効果の信ぴょう性が疑われています。副作用として、食欲が増加したり日中に眠気が強くなるなどするため注意が必要です。
オランザピン
糖尿病の患者が飲むと、血糖値が500以上に上がることがあり命の危険もあるそうです。そのため最近では糖尿病を患っている患者には処方されなくなってきていますが、確認せずに処方される場合もあるので注意が必要です。
エスシタロプラム
場合によっては致死性不整脈を起こしたり、重篤な肝障害を起こすことがあるようです。
風邪
セフジニル/セフカペン他
いわゆる抗生物質で風邪の際に処方されることも多いのですが、風邪はウイルス感染で起こるもので、抗生物質は役に立たないようです。抗生物質は比較的強い薬であるため副作用があり、それでかえって症状を悪化させてしまうこともあります。
非ピリン系感冒剤顆粒
PL配合顆粒などのことで、総合感冒薬と呼ばれています。
また、前立腺肥大男性は尿が出にくくなることもあるそうです。
糖尿病
ボグリボース
食後の血糖値上昇を抑えるには効果のある薬とされていますが、副作用として膨満感やおならが増えるため、人前で仕事をする人には向いていないかもしれません。
グリベンクラミド
効果が強く低血糖が起こりやすいとされています。特に腎機能が低下した高齢者は低血糖が慢性化しやすく、それによる昏睡なども指摘されています。
イプラグリフロジン
血液中のブドウ糖を尿に排出する作用があり、尿路感染を生じさせたり、腎臓の糸球体にブドウ糖が珍d年して糖尿病性腎症が悪化する危険があります。
ピオグリタゾン
副作用として膀胱がんの発症リスクが高まることが報告されています。
認知症
ドネペジル
高額ですが効果がないと医師の間では考えられています。また、この薬に限らず認知症薬で効果があると思われているものはないそうです。
脳卒中予防
チクロピジン
副作用が強く、重篤な肝障害や吐き気、湿疹などを発症することがあります。
貧血
アマル酸第一鉄
副作用として味覚障害や吐き気などがあります。
不眠症
エチゾラム
薬の作用が強く依存性が高いという問題があります。不眠症だけでなく、不安や抑うつ改善、肩こり治療などのために整形外科で処方されることもあります。
ゾルピテム
夢遊病のように意識なく寝ている間に動き出してしまう、という症例が報告されています。
トリアゾラム
入眠効果は高く不眠症においてはよく処方されることがあります。しかし、依存性が強く、またアルコールと併用すると意識がなくなるなどの副作用もあり、危険が伴います。
ブロチゾラム/フルニトラゼバム他
通常の患者には効果がありますが、高齢者や認知症患者に処方すると、意味不明な発言や暴力をふるうなどの行動を引き起こすことがあります。
骨粗鬆症
アレンドロン酸ナトリウム
副作用の強い薬で、じんましんや秘訣、コレステロール値の上昇などが起こる場合があります。
頭痛
ロキソプロフェン
効き目が短く、慢性疼痛には向いていません。また副作用として胃痛になることがあります。
前立腺肥大
デュタステリド
ある調査によると、低リスクの前立腺がんが減少する代わりに、悪性度の高い前立腺がんは増える、という報告があります。
痛風
ベンズブロマロン
尿酸を尿中に排泄する効果があるため、連用すると副作用として、尿酸カルシウム結石になったり、肝機能障害に陥ったりすることがあります。
関連記事