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腎臓結石で石が出るまでの話

ある日突然腹痛がして、翌日血尿…。
慌てて病院に行って検査したところ、腎臓結石であることがわかりました。
私の場合、腎臓結石の発覚から石が出るまでに、約7か月弱かかりました。
ここではそのときのことを記録していきたいと思います。

突然の腹痛、そして血尿!

2018年10月のある日、夜に腹痛が起きました。
私は胃腸が弱い方で、よく下痢をすることがあるので、今回もそれだろうと思いました。
また夜に腹痛になった場合、そのまま寝てしまえば腹痛が治まるので、その日はそのまま寝てしまいました。

あくる朝、腹痛も治まったので仕事に行き、帰ってきて夜にトイレに行くと、いつもとは違う色の尿が出ました。
それは絵の具の赤を水で溶いたような薄い赤色の液体で、尿が濃くなった色とは別物、という感じがしました。
慌てて妻を呼び、出した後の尿を見せて、「これはやばいよね?」と聞いたことを覚えています。

インターネットで調べてみると、血尿が出るのは膀胱癌の可能性があるという記事がいくつも出てきます。
癌になってしまったのかと思い、暗い気持ちになりました。
妻に励まされ、とにかく病院に行くことにしました。

総合病院よりも専門のクリニックがよい?

最初に総合病院に行きましたが、そこでは待たされるばかりで一向に進まず、超音波検査をしましたがその結果は次回になるとのことで、「尿道炎の可能性もあるので抗生物質を出して様子を見ましょう」と言われました。
しかし、その病院はあまりに待たされるので次回も行く気にはなりませんでした。

2日後に今度は総合病院ではなく地元の泌尿器科専門のクリニックに行きました。
受け付けてからしばらく待っているとすぐに診察に入り、先生は「癌である可能性はほとんどない」と言ってくれました。
その理由として、まず年齢。
私は40代ですが、40代で膀胱癌になる率はすごく少ないとのことでした。
確率にして、1000人に一人いるかどうか、といった数だそうです。
また、「タバコを吸いますか?」と聞かれ、私はタバコを吸わないということを伝えると、さらに癌である可能性は低くなるということでした。
それを聞いたときにとても安心して、病院を出てすぐに妻にLineを送りました。

それでも先生は、万が一のことを考えて、MRI検査を受けてくださいと、近くのMRI検査を受けられる病院を紹介してくれました。
とにかくすぐに知りたかったのでその日のうちに予約を入れてもらい、MRI検査を受けることにしました。
診察はその日には時間がないということで、翌日また泌尿器科のクリニックにそのMRIの検査結果をもっていきました。

「石ですね」
と先生は言いました。
結石である場合には、超音波検査だけでわかるのですが、もし結石以外の疾患がある場合には、超音波検査には出ないので、念のためのMRIだったわけですが、MRI画像には石と思われる白い点が映っていました。

結石を排出するには水分を取りよく動くこと

「5mmくらいかな」と大きさを言っていました。
治療法としては、石を出やすくする薬を飲みつつ、毎日2リットル程度の水を飲み、階段をたくさん降りる、というものでした。

とにかく石を体外に出す、という方法しかないそうで、これら3つの方策はすべて石を出すためのものです。
水を飲んで尿をたくさん出すことで石が動く、階段を降りると行った物理的な方法で石が下に落ちてくる、といった理屈です。
非常に原始的ですが、先生もそういっているし、ネットで調べても同じような情報が出てくるのでそういうものなのかなと思いました。
他に知人の話では縄跳びをするように病院で言われた、と言う人もいました。

しかし、それ以来2か月以上も何事もなく、腹痛も起こらなければ血尿も出ず、年越しをしました。
そんなこともあり油断してしまい、水は1日1リットル程度飲むだけ、あとは処方された薬を飲むだけで他の対策はしませんでした。

そんなある日、また腹痛が襲ってきました。
今度は夜寝るときで、あまりの痛さで眠ることができず、一晩中クッションを抱えてうずくまったり転がったり、時々起きては痛みが和らがないかと試行錯誤しました。
しかし、まったく痛みが治まる様子を見せません。
ふと、一番最初にクリニックの先生が処方してくれた薬の中に、痛みがひどいときは使うように、ともらった座薬があることを思い出し、必死の思いで探して座薬を入れました。
すると10~15分くらいのうちに若干痛みが弱まってきて、そのまま眠りにつきました。
それでも2時間程度しか眠れず、翌日は仕事を休み再びクリニックに行きました。

先生は「石が動くときに痛む」と教えてくれました。
そして、痛んだ後は必ず血尿が出ます。
また薬を処方してもらいました。
今度は飲み薬の痛み止めももらいました。
「次回クリニックに来た時に超音波検査をしましょう」と言われました。

腹痛が起きるときや起きた後は、残尿感があり、とてもトイレに行きたいのに、行っても何もでない、という状態が続きます。
後で気づきましたが、これは残尿感というよりも腹痛だったように思います。
でも痛む個所が膀胱に近いためか、残尿感だと思っていました。

飲み薬は2週間分もらっていましたが、一度痛みの峠を過ぎるとしばらくは何事もないように生活できるようになります。
しかし、このままではいつまた痛みが襲ってくるのかわからず、仕事もちゃんとできないのは困ると思い、まじめに水をたくさん飲むようにしました。
会社では500mlのペットボトルを24本箱買いしたものを常備して、30分おきくらいに水を飲むようにしました。
トイレにも積極的にいくようにしました。
しかし、階段をたくさん降りたりすることはしませんでした。
今思えばそのせいで石が出るのに時間がかかったのかもしれません。

薬を飲み終えて再びクリニックに行き、超音波検査をしました。
「いまここにあります」と先生が教えてくれました。
前よりは動いているようです。
「石が元に戻ってしまうことはないんですか」と聞くと、
「ないことはない」という返事でした。
動いた石がまた戻ってしまったらなかなかでないので厄介だなと思いましたが、私の場合それはなかったと思います。
再び薬を2週間処方してもらい、それを飲み終えたときにまたクリニックに行きました。

何も起こらない様子に先生は、ちょっと悩んでいたようですが、また薬をもらいました。
私はどうなっているのかとにかく知りたいので、「次回は超音波検査してもらえますか?」と頼みました。

薬を飲み終わり超音波検査を受けにクリニックに行きました。
石は膀胱の入り口に来ているとのことでした。
殆ど膀胱の中に頭を出している状態の石が、超音波検査で映っていました。
先生は「あとちょっとなので頑張ってください。石が出たら持ってきてください。持ってきてくれたら石の成分を調べて、今後の対策をアドバイスします」ということでした。
石をキャッチするためには、尿をするときに茶こしを通すとよい、というアドバイスをもらいました。
しかし、毎回茶こしを使うのはあまりきれいなものではないので、出そうだとわかったときに茶こしを使おうと用意だけしました。

尿の量が突然制限され出にくくなる

この状態からまた3週間ほど膠着状態が続き、しばらくは何事も起こりませんでした。
それから、2019年の4月下旬の夜、トイレに行って用を足していると、突然尿が出にくくなるのがわかりました。
いきなり出る量が制限されたように半分以下の勢いでしか出なくなりました。
今度は痛みは感じず、ただ出にくくなっただけでした。
「これはついに膀胱に入ったのかな」と思いました。
そのまま寝て、翌日の夜中にトイレに行くと今度は血尿が出ました。
それまでの血尿と違い、ちょっとだけ濃いめの血尿でした。

痛みはほとんどなく、とにかく尿を出しづらいという状態が、それからしばらく続きます。
石ができてからというもの、尿を出すときは座ってするようにしていましたが、このときは座って前かがみにならないと出ない状態でした。
尿を出すために下腹に力を入れないと全部でませんでした。
座ったり下腹に力を入れると時々、下腹にちょっとした痛みを感じることがありました。

ついに石が出る

それから2週間後の5月上旬の夜、いつものように出にくい尿を出していると、突然スポッという感じで異物が出たのを感じました。
そして尿も同時に勢いを取り戻しました。
「今のは石が出たのではないか?」と便器を見てみると、便器の前側に茶色の物体が張り付いていました。
それをすぐに拾い上げ、洗い、ケースに入れて保管しました。
その大きさは縦10mm、横6mmくらい、色は薄茶色で、こんぺい糖のようにギザギザで、カチカチでした。

今思えば、よくこんなサイズのものが尿道を通ってきたな、とビビります。

尿は普通に出るようになりましたが、尿をする際に尿道が痛みました。
こんな大きさのものが尿道を通ってきたので、当然しばらくは痛むだろうな、と変な納得をしました。

その晩にもう一度尿をしてみると、今度は尿道は痛みませんでした。
そして翌日も普通に尿をすることができました。
3週間もの間、尿をするのに苦労していたため、普通に出るというだけで健康のありがたさを身にしみて感じました。
尿が出にくいときは、グリーンマイルのトムハンクスを思い出したものでした…。

処方された薬

私が先生から処方された薬は以下のものです。

  • ウロカルン(結石を出やすくする薬)
  • ブスコパン(痛みを和らげる薬)
  • フリバスOD(結石を出やすくする薬:前立腺肥大の薬)
  • ロキソニン(痛み止め)

このうちフリバスODは前立腺肥大の薬ですが、結石を出しやすくする効果があるということで、処方してもよいが病名に前立腺肥大とつける必要があるので、それを承諾することはできるかと言われました。
私はとにかく石を出したかったので構わないと答えて処方してもらいました。

石の分析結果

石を回収することができたら、クリニックにもっていけば分析してくれると言われていたので、無事回収した石を100均で事前に買っておいたケースに入れて保管しておきました。

分析結果は、石の成分の80%以上はシュウ酸、ということでした。
シュウ酸が体内にあると、石をつくる成分となるとのことでした。また、尿酸は石の核になるということでした。
今後は、尿酸やシュウ酸を体内に貯めないような方策をとることがよいでしょう、とアドバイスをもらいました。
シュウ酸を含むものは、コーヒーやホウレンソウなどです。
取らなければそれに越したことはないようですが、もしシュウ酸を含む食品を摂取したいのならば、一緒にカルシウムをとると、シュウ酸とカルシウムが結合して、体内で石にならずに排出されるようです。

カルシウムを含む食べ物は、小魚や牛乳です。
わたしは牛乳はアレルギーで飲めないので、代わりにプレーンヨーグルトを食べるようにしています。

シュウ酸を含む食品

  • ホウレンソウ
  • タケノコ
  • サツマイモ
  • レタス
  • ブロッコリー
  • なす
  • ピーナッツ
  • バナナ(未熟)
  • チョコ
  • コーヒー
  • 紅茶
  • 緑茶
  • ココア

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