HOME生活金融FXの裁定取引(アービトラージ)で確実に利益を出す方法

FXの裁定取引(アービトラージ)で確実に利益を出す方法

裁定取引(アービトラージ)とは、同じ価値のある商品であるにもかかわらず、一時的に価格差が生じている場合に、割高な方を売って割安な方を買い、価格差が縮小した時点で両者同時に反対売買を行うことで利益を獲得する方法です。

代表的なアービトラージには、株価指数の先物価格と現物価格との価格差を利用した取引があります。

FXのアービトラージ

FXでアービトラージを行うには2つの方法があります。

  • 同じ動きをする2つの通貨で行う
  • 同じ通貨でスワップ金利の異なる証券会社で行う

同じ動きをする2つの通貨で行う

例えば、オーストラリアドル/円とニュージーランドドル/円は、ほぼ同じような動きを示します。
ところが、たまに両者の価格差が開くことがあります。全く反対の動きをすることはそれほどありませんが、両方の通貨供上がったにもかかわらず、上げ幅が異なり、いつもの価格差からかい離する場合があります。
その際に、一方を売り、一方を買うことで両者の価格差が戻ろうとして縮まった時に、反対売買を行うことで利益を得ることができます。

資源国通貨には、同じ動きをする傾向があるため、カナダドル/円などもアービトラージには向いています。

2つの通貨でアービトラージを行う場合には、過去の通貨の変動を見て、大体どのくらいの価格差で推移しているのかを把握することが重要です。

注意点としては、2つの通貨の価格差が大体同じ値幅で推移するからといっても、価格差が広がった後に、必ず前の値幅に戻るという保証がないということがあげられます。

同じ通貨でスワップ金利の異なる通貨で行う

証券会社によっては、同じ通貨であってもスワップ金利が異なる場合があります。

例えば南アフリカランド/円は、スワップ金利が100円以上つく通貨として有名ですが、証券会社によってこのスワップ金利が若干異なります。
そこで、スワップ金利が低い証券会社で南ランド/円を売り、スワップ金利が高い証券会社で買うことで、常に損益はゼロを保ちつつ、

買った方のスワップ金利 - 売った方のスワップ金利 = 利ザヤ

として利益を上げることができます。
通常ならば1日で100円程度のスワップ金利がもらえますが、この場合には、10~30円程度しか稼ぐことはできません。
しかし、長期間にわたり、それなりの枚数を取引していれば、年間で数十万~100万くらいの利益を安定して出すことができます。

注意点としては、以下のものがあります。

  • スワップ金利の変動リスク
  • ロスカットのリスク
  • 急激な価格変動時に約定しないリスク

スワップ金利の変動リスク

スワップ金利は証券会社によって自由に設定されるものです。取引時点ではスワップ金利に差があったとしても、長期に保有しているうちに証券会社がスワップ金利を変更してしまう可能性があります。
また、同じ証券会社でも、買っているときのスワップ金利と売っているときのスワップ金利が異なる場合があります。
売りと買いでスワップ金利が異なる会社は、スワップ金利自体を変動させるリスクの高い会社でもあるので、なるべく売りと買いで同じスワップ金利に固定している会社を選びましょう。

ロスカットのリスク

FXには、含み損が膨らみ過ぎて、契約者が支払えなくなる前に、一定の割合の含み損に達した場合に、損失を自動的に確定させて支払いを強制的に回収する仕組みがあります。このことをロスカットと言います。

同じ通貨を売買しているから損益はプラスマイナスゼロだと言っても、証券会社が異なるので、実際にはロスカットされる可能性があります。
ロスカットを避けるためには、あらかじめロスカットの手前になったら手じまうように、両方の証券会社で同じ価格に反対売買の指値を入れておきます。

約定すると、一方の口座には利益が出て、他方の口座には損失が出ることになります。両者を合算すれば、利益と損失は同額になるため相殺され、スワップ金利分が利益となるわけです。
次に取引を行う前に、利益が出た口座から損失が出た口座に資金を移動させて、常に同じだけの資金が口座にあるように調整します。
資金を移動する際に手数料がかかる場合もありますので、手数料のかからない金融機関を選ぶか、なるべく手じまわないようにして、スワップ金利を稼ぐことが重要です。

急激な価格変動時に約定しないリスク

為替には予想外の出来事で、急激に価格が変動する場合があります。要人の発言、中央銀行の決定、戦争などがそれにあたります。
上記でロスカットのリスクをなくすために、指値で反対売買をすることを述べましたが、このようなサプライズが起きた際には、急激に為替が変動して、指値をしていても約定する前に価格が飛んでしまうことがあります。

そうなってしまった場合には、避ける手立てはありません。最大のリスクはサプライズといってもいいでしょう。
このリスクを最小に抑えるためには、約定率の高い証券会社を選ぶしかありません。

アービトラージは100%ではない

タイトルに「確実に利益を出す」と書きましたが、上記のようなリスクがあるため、100%利益を出せると言い切ることはできません。

ですから、FXでレバレッジがきくからといって、25倍ギリギリ(海外の場合は400倍)まで取引をしてしまうのはお勧めできません。
とんでもない値動きであってもロスカットされない程度の倍率で取引を行うことが確実に利益を出す近道です。
つまり、アービトラージで重要なことは、資金量です。量が多ければ多いほどたくさんの利益を安全に稼ぎ出す可能性が高まります。

関連記事

個人型確定拠出年金について

個人型確定拠出年金とは、individual-type Defined Contribution pension planのことで、略してiDeCoと言われます。 毎月決まった額(自分で決められます)…続きを読む

確定申告をする(青色申告)―青色申告の前準備

青色申告をするには、事前に届け出をして、今後は毎年「青色申告」で確定申告をしる旨を表明しなければなりません。 個人事業主であっても青色申告をすることはできます。今回は青色申告をするための前準備について…続きを読む

確定申告をする(白色申告)

青色申告と白色申告では税制的に青色申告が圧倒的に有利です。 その代り、複式簿記で帳簿を付けなければならないなどの手間がかかります。 また、青色申告をするには事前に税務署に届け出が必要になります。 参考…続きを読む

マイクロソフトアカウントからクレジットカード情報を削除する

マイクロソフトアカウントからクレジットカード情報を削除する方法です。 先日、子供用にマイクロソフトストアから買い物をした際に、クレジットカードで買い物をしましたが、ゲームをする際にマイクロソフトアカウ…続きを読む